20170902源流野営釣行


数年ぶりに南アルプス某所にヤマトイワナを釣りに行って来ました。
同行は釣友のKさん、彼は初めてのヤマト、初めての尺イワナとの出会いを求めての釣行です。

夜通し車を走らせ目的地に繋がる広場の東屋で仮眠、日の出と共に林道ゲートまで車を走らせ、ゲートから林道を歩き出しました。
目的地の渓は山越えで7時間ほど掛かります、南ア特有の急斜面のザレ場が続く道中は過酷の一言です、UL装備とはいえ2泊分の荷物を詰めたザックが背中に重くのし掛かります。

林道を約1時間歩き登山道(?)に取り付き直登約2時間、あまりの厳しさに写真を撮ることも忘れヒーヒー言いながら登りました。普段から登山や自転車で鍛えているKさんは先行しあっという間に姿を消しています。
私も何とか原生林が続く緩い登りの尾根に着いて一休み、写真を撮る余裕も出来ました。


巨木がそびえる原生林は何もかもが大きく育つようで、ミミズもこの通り。

キノコもこの大きさ(たぶんツキヨタケ)。

ルート屈曲点でKさんと合流し簡単な昼食を摂り別尾根に入ります。
痩せ尾根で急降下と急登の連続、脚下を確かめつつ歩を進めます。

目的の渓に続く峠に到着した時点で約6時間経過。予定通り。

ここから急傾斜の礫のザレ場を下りればテン場です。

テン場適地は苔むした樹林帯端と川向こうの砂礫にあります。
今回は天気予報から降雨の可能性が低いので、フラットな砂礫のテン場を選びました。

枯れ枝を利用し農ポリタープを張り焚木を拾い集めたら今夜のメインディッシュを捕獲しに向います。


テン場から100mも行かない内に尺を筆頭に9寸以上が複数上がりあっという間に捕獲終了。
相変わらず底抜けのポテンシャルを秘めたこの渓の実力を実感。

最近の渓飯はイワナの唐揚げがお気に入りです。

理由は作るのが簡単なのにも関わらず美味しいから。
家庭では揚げ物というと面倒に思う人が多いですが、渓では油汚れが気にならないので案外簡単です。
また、トランギアメスティンTR-210(スモール)はその形状から使う油の量が少なくて済むし、鍋縁が高からず低からず、渓で揚げ物をするのに理想的だと言えます。

そして、揚げ物といっても天ぷらでは無く唐揚げにするというのがミソ。
唐揚げ粉は天ぷら粉の様に水で溶く必要も無く、ビニール袋を使って簡単にまぶすことができます。
また、調味料が入っているのでそのままでも美味しく、天ぷらのように天つゆを用意する手間もありません。
コツとしては揚げる直前に具材(イワナの三枚おろし)に粉をまぶすこと、まぶした状態で置いておくと表面に水分が染みてべったりしてしまうからです。

今回は揚げただけではなく、Kさんがどうしても酢豚風に挑戦したいというので「イワナの甘酢あんかけ」となりました。それ用に玉ねぎとピーマンとカシューナッツ(!)を用意してきたようです。
これが激的に美味い。
酒がすすむすすむ。

(快速旅団のNSメスティンが活躍)

ご飯モノは残った玉ねぎとピーマンを投入したパエリア風。

険しい道中の疲れもあって今宵は早めに就寝、ビビィに潜り込みました。

翌朝はこれも最近の定番、ヒガシマルの雑炊の素で簡単にすませ(炊飯した鍋で雑炊すると鍋がキレイになる!)早速釣りに向います。

山のうつわ で食うと雑炊も一味違う

テン場から2時間ほど竿を出さずに渓を下り、途中の難所ではロープを出しましたが、良く見れば水量が落ちているので難所では無くなっていて簡単に渡渉することができました。


(使っているバンブーロッドはEST8600m

目的の本流の合流点に着いて竿を出し、本流を少し下って探ってから、Kさんと私は時間を決めてお互い別の支流に入り釣り上がりました。

この辺りまで来るとイワナとアマゴの混生域となり、流芯にフライを流すとアマゴが釣れるようになります。
尺アマゴを期待していたのですが残念ながら出会うことは出来ませんでした。

それでもポイントごとにしっかり渓魚が入っていて午前中に軽くツ抜け。

Kさんと合流し、用意しておいた昨晩の残りご飯とイワナ中骨の唐揚げで昼食。

さぁ、ここからが本番。
交代に竿を出しテン場まで支流を詰め上がるのです。


 

結果、もう9月だというのにドライフライ最盛期並みの釣果を見ることが出来ました。
日暮れまでの時間の制約があるので丁寧に探ることはしませんでしたが、それでも尺が3本と泣き尺が2本、それ以下サイズは面倒で数えてませんがザックリと尺モノの10倍という感じでしょうか。
Kさんも尺上を2本上げて大興奮。手が震えたって(^^)
一つの釜を交代に攻めた時は合計8匹釣れました。それほど大きなポイントでも無いのにまだまだ釣れる気配があったのですが日没が近づいているので釣るのを止めたほどです。

テン場に戻ってお互いの釣果に祝杯を上げました。
私は懸案だった源流コークハイを試してみました、源流では持ち運べる荷物の量に限りがあるのでビールを大量に持ちこむことは難しく、一般的に重宝されるのはアルコール度の高いウイスキーやスピリッツです、通常は、それを水割りで飲むのです。しかし乾杯の時には炭酸のシュワシュワ感が欲しいのも事実。
そこで思いついたのが駄菓子のコーラタブレットでコークハイを再現出来ないかということ。


源流コークハイには密閉できる広口のナルゲンボトル。400mlサイズが丁度良い感じです。

メインディッシュは再びイワナ唐揚げ。それとフェンネルと岩塩でソテーしたイワナ。

翌朝は炊いてから混ぜるピラフの素。それをお弁当にしました。
往路が7時間で帰路も同等の時間が掛かります。。。。ふぅ。

(今回使用したバックパックはRSR CZ35セット

20160605源流単独野営釣行

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某有名渓流で単独野営釣行をしてきました
林道に車を停めて歩く事2時間、テン場までは川通しで約2時間
途中からバックパックのまま竿を出したので実際は川通しで4時間弱掛かり合計6時間
テン場に着いたのは午後になってからでした。
日曜日でしたが車止めにはバイク一台だけ、川での先行者は確認出来ませんでした
魚影はありますが流石に有名渓流だけあって渓魚はすれっからし、
前日土曜日に散々荒らされた感じです。
ここのところの少雨で渇水気味なのも響いているはず。
一度出たら二度目はありません、一発勝負でポチポチ釣りあげるという感じでした。

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一人の林道歩きは退屈、ちょっとした見晴らしポイント

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林道の崩落ポイント、一応トラロープが掛かってはいるが足元がサラサラ砂礫で信用ならず利用は控えるべき。
手前に赤テープがあってそこから巻き道が付いているので迂回が賢明です。

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有名な堰堤景色。

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この渓流は水がキレイなことで知られています、どこまでも透けて見えるのでそもそも渓魚は神経質。

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実はここのテン場は初めてなのですが、雑誌などで見ているのでちょっとした既視感が、
ああ、服部(文祥)さんここにロープかけてタープ張ったのね、なんて思ったり。

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農ポリタープとRSRペンタシェルター(仮)を張ったら、米を水に漬けて、ビールを川に入れてRSRストーブでサクッと湯沸ししてカップ麺とコンビニお握りで遅い昼食。

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テン場から見た二股、真ん中が下流へと続きます

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東俣を釣り上がります。

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神経質ですが魚影はそこそこあって次々に良型が上がります
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一人の釣りを満喫したせいで全然歩が進まず滝を見ずにテン場に戻りました。

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冷やしてあったビールで一人乾杯
バドワイザーなんていつ以来だろう、いつもは飲まない銘柄なんだけど

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空缶カップを作ると見栄えが良かろう思い購入した次第

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適当に枯れ枝を集め

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先ずはRSRネイチャーストーブ(試作品)で炊飯。
今回はソロなのでラージメスティンを持ってきた、メスティンは四角で仕舞が良いのだが、焚火に直接掛けると持ち手の樹脂が溶ける可能性があります。
しかし、RSRネイチャーストーブを使えば心配ご無用、
火の大きさを制御出来るというのもネイチャーストーブの利点ですね。

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炊き上がったら残った火だねを残置石カマドに移すと直ぐに本格的な焚火が出来ます。火熾し簡単で楽チン。

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味噌漬けイワナを焼いて、マイブーム(死語?)の塩こぶスルメご飯といただく。

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テン場に落ちていたサビサビの焼き網を有効利用

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暗くなったら焚火を弄りながら酒を飲む。

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ああ、そうだった今回初めて試した防水ソックスDexShell Thermlite
内側からメリノウール、透湿素材ポレールメンブレン、対摩耗性ナイロンの3層構造
これを履けばテン場用履き替えシューズが要らない。
荷物も減るし足元快適。これ大事。
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一人だし焚火前で自撮り、ちょっと怖い。

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雨は降りそうもないね、もう寝よう。

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昨晩のお宿はこちら。開発中のRSRペンタシェルターはスカート部分が一部メッシュになっていて頂点にはベンチレーターがあるので湿気が抜けて快適。結露も少ない。

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透湿素材のビビィも使うのだけど、実際のところ足元がかなり結露します。
仕舞寸法を比べても優っているので最近単独野営の場合はシェルターを使っています。

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ネイチャーストーブで湯沸しして

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朝コーヒーが美味い。

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テン場をばらして、パッキングを済ませたら

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残りご飯で作ったお握りと味噌漬け焼きイワナを昼飯用に持って

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今日は西俣を釣ります

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こっちの方が型が小さいかな

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晴れてはいるけど雨になりそうな雲行きになって来たので早めに帰ろう。

と言っても車止めまで俺の脚では4時間かかる。。

20160110単独野営

定期的な孤独補充と焚火を楽しむため野営をしてきました。

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昼間のうちに以前より目を付けていたポイントで野生のクレソンを採取、スーパーで豚バラ他を購入しテン場に急ぎます。
荷物を置いたら先ず冬の川を見ながらビールを。

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サンプルテスト中のペンタシェルターを立ち上げたら、米を水に漬け、クレソンの下処理をし薪集めをする。

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焚火を始めると直ぐに辺りは暗くなって

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先ずはRSRネイチャーストーブで飯炊き

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炊き上がったら火から下して蒸らしに入る
その間にクレソン鍋を作る。中華スープに材料を入れるだけなので簡単です。

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はいいただきます。

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飯食ったら焚火を見ながら一人ウイスキー。

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このひと時が最高の贅沢。

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測ってないけど多分気温は氷点下。
でもシェルターと冬用ダウンシュラフがあれば大丈夫。

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起きたら焚火も消えていたのでネイチャーストーブRSR Stoveを組み合わせて湯沸し。

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コーヒーを飲みながら焚火を復活させ
昨晩の残り物を温めていただく。

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コーヒーをもう一杯飲んだら撤収
単独野営は持ち物が少ないので簡単に片付いた。

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源流野営釣行のすすめ 3

前回は野営装備(就寝関係)について書きましたが、今回は火器&クッカー関係について書きます。今回も内容は完全に私見なので異なる意見の方も居るとは思いますがご了承ください。単独野営の場合の装備です。

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1.焚火缶(中)
2.焚火缶(小)
3.折畳焚火台 RSR Naturestove
4.シェラカップ
5.カトラリー
6.燃料ボトル
7.アルコールストーブ RSR Stove
8.ライター
9.火ばさみ+パンハンドラー
10.ノコギリ

1.2.焚火缶
アルミ製で熱伝導がよく軽くて安価で焚火で煮炊きするには最適のクッカーです。吊り下げてつかえる弦が付いています。いわゆるビリー缶と言われているモノの代替品、DUGブランドの日本製です。本家ビリー缶はイギリスのホットン社製でブルドックの印が入っています。
文字通り焚火に掛けて飯炊きや汁モノの他、沸かした湯に荒挽きの粉を直接ぶち込んで作るカーボウイスタイル(※)のコーヒーに使います。
※カーボウイスタイルコーヒーは多人数で野営する際に行うやり方で多人数に暖かいコーヒーを同時に提供出来る利点がありますが、コーヒーの粉を早く沈殿させるためにビリー缶の弦部分を持って20回ほど振り回す必要があり、慣れない人がやると失敗して大切なコーヒーをこぼし仲間にひんしゅくを買うので注意が必要です(笑)。

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3.RSR Naturestove(超軽量チタン製折畳焚火台)
今となっては私の単独野営に欠かせない装備です。源流野営に焚火は必須なのですが、地面や薪が湿っているなど野営地環境に左右されて焚火を熾すまでに苦労することがまま有り、特に単独野営の場合には仲間との作業分担が出来ないので、日没までに焚火を熾せないとえらいことになります。ですので確実に焚火が確保できる焚火台を持っているという安心感は大きいです、重さはたったの160g、バラせばA5サイズのポーチに収納出来ますのでバックパックの中でもスペースを取りません。
また、クッカーを掛けるゴトクしての用途も大切です。焚火にクッカーを掛ける場合パーセルトレンチグリルというステンレスパイプで出来たはしご状のグリルが良く使われますが、それには脚になる部分がなく通常太めの丸太を左右に置いてその間に掛けて使用します。運よく同じ太さで真っ直ぐな丸太を調達出来れば水平を保ってクッカーを置く事ができますが、そんなことは稀で大体斜めに傾いた不安定な状態でクッカーを置く事になります。また土台の丸太が燃えることでバランスが崩れクッカーが倒れて中身の汁モノを焚火にぶちまけるというのはパーセルトレンチユーザーなら一度は体験していると思います。その点、焚火台のゴトクとしての安定感は抜群です。火が点いていなければゴトクの上にまな板を載せて小さなテーブルとして使用するすることも可能です。
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4.シェラカップ
チタン製で持ち手が折畳みのタイプを使っています。ご飯やオカズの取り皿としてや酒を飲む時のカップとして使用します、コーヒーや燗酒が冷えてしまった時は直接火に掛けることができるので便利です。

5.カトラリー
チタン製折畳み式のフォークとスプーンです。クッカーの中に収納が可能です。チタン製は口の中に入れた時の違和感が少ないので良いと思います。

6.燃料ボトル
アルコールストーブ用のポリプロピレン製ボトルです。およそ100ml入ります。薪に少量のアルコールを掛けて着火剤とすることがあります。

7.RSR Stove
アルミ合金削り出しで製作したトルネードジェット式のストーブでアルコール燃料火器の中では最強ランクの火力だと思われます。RSR Naturestoveと組み合わせて使うことができます。
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8.ライター
標高2000m以下であれば私はターボライターが使いやすいと思います。ライターのボディーに布ガムテープをぐるぐる巻きにしています、ガムテープは焚火の着火剤として利用します。
万が一のためにターボライターの他にフリント式ライターや防水マッチなどを予備として持つ事をお勧めします。

9.火ばさみ+パンハンドラー
MSR製のパンハンドラー(鍋つかみ)にブリキ製トングを合体させたモノです。焚火を触るには火ばさみは必須ですがパンハンドラーを持参する人は案外少ないと思います、しかし有るとやはり便利です。トングと一体化することで無くす心配もなくなりました。2つ持つよりも合計重量が減るのでお勧めの改造です。
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10.ノコギリ
焚火をするなら絶対必携の道具です。欧米のサイト等でブッシュクラフトについて語られる時、かならずナイフが一番に取り上げられノコギリは軽視されがちですが、実際のところナイフで枝を切ったりしていたらあっという間に日が暮れてしまうと思うのですがどうなんでしょう!?また、使い勝手が極めて悪いチェーン式のノコギリとかをレビューしているのを見ると、ロマンだけでは野営は出来ないぜとか思ってしまいます(笑)
日本製の替刃式ノコギリは切れ味が抜群です。しかし既製品は樹脂製の持ち手が重かったり自然にそぐわない色見だったりして今一つ触手が伸びませんでした、今では持ち手を木製で自作して使っています。
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源流野営釣行のすすめ 1
源流野営釣行のすすめ 2

20150906源流野営釣行

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今年の初秋はもういつから好天と出会っていないのか忘れるくらい雨降りが続いていますが、渓歩き師匠筋のSさんから久しぶりのお誘いを受けたので、私にとって初めての渓に同行させてもらいました。
昨年大病を患ったと聞いていたSさんとは二年ぶりの再会です、復活した今年は一昨年にもまして渓に入っているというのだから恐るべきアラ還と言うほかありません。
今回Sさんは日帰り、私は渓泊の予定です。

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天気予報で今日は晴れるはずなのですが朝まで霧雨混じりで、泥濘の廃林道はところどころ身の丈ほどの笹藪におおわれていて全身濡れながら目的の渓を目指すことになりました。
Sさんはルートファインディングの達人、鹿道を繋いで独自に開拓したルートを驚異的な記憶力で辿ります。
ランドマークとなる対象があまりない渓において、景色の細部の違いを的確に記憶出来ることは特異な才能だと思います。Sさんはそんな才能をもった人です。

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Sさんのルートでテン場予定の支流出会に着くと私はバックパックを下しサブバックに釣り道具と昼食を詰めてSさんと一緒に釣り上がります。
ところが今日は不思議なほどイワナの活性が低いとSさん。
私の竿にも当たりが少なく、ようやくかなりの大物を掛けることが出来たと思ったら取り込み途中で逃げられる始末。
最初の一尾を手にしたのは開始三時間も過ぎ核心部に差し掛かった時でした。
その後は早めの昼食を挟んでポツポツと連れ続けましたが、期待したほどの釣果が無かったのは残念でした。

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2つの支流を探ってSさんとはお別れ、ひとりテン場にもどって野営の準備です。
今回は単独なので大きな焚火はせず、開発中のRSR ネイチャーストーブを使って焚火をしたいと思っています。
ところが雨続きの渓に乾いた枝は落ちておらずネイチャーストーブを使っても煮炊きには苦労をしました、着火こそ一発でしたが湿った枝は勢い良く燃えるまで時間がかかり、せっかく燃えだしたと思っても上から湿った枝を重ねることになるのでまた火力が落ちてしまうのです。しかし一旦火力が落ちても慌てて風を送りこんだりせずに放って置くと火床に熱がこもり出し再び燃え上がります。

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飯を炊き岩魚ソテーをオカズで食べてビールとウイスキーを少し飲んだら一気に眠気が襲ってきたのでビビィに潜り込みました。
夜半は再び雨の予報だったのでそれなりに覚悟をしていたのですが幸いのことに降雨はなかったようで農ポリタープも濡れていません。
テン場の標高は1500m、朝の気温は12℃でしたが薄手のダウンシュラフを持って来ていたので寒がりの私でも快適でした。

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RSRストーブで湯沸しをしてコーヒーを2杯飲みながら朝食を摂りテン場の片づけ、単独で荷物も少ないので簡単なものです。

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天気は明らかに下り坂、午後には降雨必至の状況なので今日はテン場の周辺を釣って後は廃林道まで続く支流を遡行しながら竿を出してみるつもりです。
結果、出ることは出ましたが小物ばかりでしたね。

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支流に掛かる橋から廃林道を辿れば車止めに着くのは前日Sさんに確認済みです、ただし前日の入渓で使っていないルートを辿ることになるので若干の不安もありました。でもまぁGPS(iPhoneアプリ)もあるので大丈夫だろと思っていたら不安が的中、ルートを見失い鹿道に導かれ藪に突入してしまいました。この廃林道は現行の地形図に掲載されていないので現在地は判るもののどちらの方向に先の廃林道があるのかが判りません。藪を直進し少し開けた尾根に出て周りを見渡し、いったん尾根を巻く感じで高度を保って進み始めましたがやはり何か違和感を感じます、現在地と川との高度差がありすぎるのではないか?と思い尾根を下りてみました。判断を間違った場合の登り返しは面倒だけれど時間も体力も余裕があるので大丈夫。
その後予想通り眼下に廃林道を発見しましたが最後の10mほどが急勾配の土壁になっていて手がかりもなく下りられません。仕方が無いので補助ロープとスリングの簡易ハーネスを使って懸垂下降しました。
その後は踏み跡もしっかりしていて緩やかな下りが続いたので車止めまで割と短時間で辿りつくことが出来たのです。

さぁ温泉入って帰ろう。

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おさらい。
Sさん所有の昭和47発行地形図には件の林道が記載されており、それによると私のルートミスが判りました。道を見失ったところで林道は大きくターンし高度を落としています。地図上ではルートを見失った距離は僅かですがそれが見渡しが効かない藪の中だったりすると案外時間と体力を消費して焦ったりするものです。今回は大きくルートを外す恐れのない場所だと判っていたので半ば強引に直進してショートカット出来るだろうと踏んだのですが、本来ならばロストした場所に戻り落ち着いて周りを見渡して本来のルートを見つけるべきなんでしょうね。

47地形図

20150606源流野営釣行 初渓魚ゲット編

源流野営フライ釣行は滅茶苦茶楽しいのだよ!と常日頃周囲に言い回っていると稀に興味を示してくれる人はいるもので、そのなかでもKさんは飛びきり激しく興味を示してくれた一人だった。
彼とは管理釣り場を含めて三回目の釣行、前回の山菜編でも一緒だったが残念ながら自分の手で天然渓魚を捕獲出来ておらず今回こそはと息巻いていた。

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今年の五月は例年に無く雨が少ない。それが証拠にいつもの堰堤上は伏流となっていて水なしの川原を歩くことに。

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ようやく水が出て来てフライを流し初めると直ぐにイワナがヒット、今日は活性が高い、良い釣りになりそうな予感。

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一方Kさんはと見るとロッドも握らず大岩の上で呆然としているではないか。
訊くと崖を登る際の落石によりロッドを折ってしまったのとのこと!
楽しみにしていた二日間の釣行が開始数分でリタイア状態、顔面蒼白。
もうダメです、ノベさんの釣りを見ています。というので
それはいくらなんでも諦めが早すぎる、折れたロッドを見せて、直すから。と私。
(首尾よく直す自信があったわけではないがKさんの表情をみると自信たっぷりに言う他なかったw)

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6PCグラスロッドのグリップから三番目のセクションが真ん中から真っ二つになっている。
すぐさまコンビニで貰った竹製の割りばしを折れたロッドの中に刺してみる、
これなら行けそうだ、割りばしをナイフで削ってロッドの内径に合わせ折れた部分の芯にすると
焚火の着火剤としてライターに巻きつけてあるガムテープを巻きつけて完成。
軽く振ってみると問題無くフライラインを飛ばすことが出来た。アクションの変化は否めないが十分釣りが出来るレベル。

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その後は順調に釣り上がる。
二人の今夜のオカズ分のキープも出来たし、重いバックパックを背負っての釣りは結構しんどいのでポイントを飛ばして遡行し、正午過ぎにはテン場で昼食にしたいと思った。

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ん?テン場に着くと何やらバックパックが2つ。
ガーン、先行者? テン場適地はここしかないしどうしたものか。
しかし良く見ると渓泊した後で片付けた風情もある。
しかもバックパックには見覚えが。。。

一先ずその場でカップ麺の昼食を済ますと、午前中の釣りで満足した私は先行者の帰還を待つことにして、Kさんには午後の釣りに行ってくるよう促した。

ほどなく先行者二名がテン場に戻って来た。案の定一名は知り合い(笑)
見立て通りこれから帰ると言うのでテン場を引き継ぐことが出来た。良かった。

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Kさんも帰って来たところでタープ設営。薪を集めて幕営準備は完了。

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杣工房早川親方にいただいた桐まな板でイワナをおろし刺身、蒲焼き。

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酒も入って焚火を囲んだいつもの楽しい夜が更ける。

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翌朝は残り物御飯にカレースープを入れたリゾット風とパンケーキ。コーヒー。

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その後二手に分かれて釣り。
Kさんは淵で粘ってフライで天然渓魚を初ゲット!おめでとう。

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充実した二日間に帰路の車中も意気揚々。さあ来週は何処に繰り出すか。

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20150523源流野営釣行 山菜編

毎年この時期の楽しみは源流毛鉤釣仲間と行う「山菜&イワナ」の幕営釣行だ。
基本的に持って行くのは米、酒、調味料だけとし(天ぷらの用の小麦粉とソバなんかもあったが)なるべく下界から加工食品等を持ち込まず、野生食材を食べられる分だけ自力採取し有難く味わうことをテーマとしている。
私なんぞはまだまだ新参者の部類、テン場への道すがらベテランメンバーに山菜の知識を教わりながら採取することが楽しい。

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今回採れたのは コシアブラ、ハリギリ、フキノトウ、タラノメ、ネマガリダケ、ヤマウド、コゴミ、トリアシショウマ、ウルイ、ヒラタケ。

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コゴミを屈み採取中。

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テン場に着いたら早速ウドを剥いて味噌で味わう。

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昼飯を済ませたら三三五五釣に向かう

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毛鉤に食らいついたイワナ。

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先ずは達人がおろしたイワナ刺身。うま杉。

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コゴミは軽くゆがいて。

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マヨネーズと和える。

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フキノトウ入りなめろうにマヨネーズちょろり、ウルイに包んでいただきます。これ絶品。

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テン場はいつもの農ポリタープ

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ベテランが張るとこの通りピンピン。素晴らしい出来。

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総勢7人、3つのパーセルトレンチに6つのビリ缶は圧巻。

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ビール缶で作ったカップで飲む水割り。これも最高。

2015-05-23 19.03.15
そろそろ日も暮れて来て。

2015-05-23 20.41.58
炎の料理人が焚火で山菜の天ぷらを作る。火力調整が出来ない焚火でもカラッと絶品天ぷらを作るれるのは場数がなせる技!?

2015-05-23 19.15.58
酒も進んで夜は更ける。

2015-05-24 07.59.17
朝食はソバと朝揚げ(!)山菜天ぷら

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2日目午前中も釣り

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今回参加紅一点のメンバーは釣ったイワナの皮を剥いでそのままガブリ!
行動食?ワイルド過ぎるぞYヲ。

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サービスカット。RSR十字ゴトクとジェットボイルカップ。

2015-05-24 15.43.06
番外編。
これなーんだ?
イワナにしては肉肉しくないか?

2015-05-24 15.19.56
正解はこれ。
ひゃー!
初めて食べたけど、焼き鳥のセセリに似て美味し。

源流野営釣行のすすめ2

前回は源流フライフィッシングの足周りの装備に関して書きましたが、今回は源流野営(就寝)装備について書きます。今回も内容は完全に私見なので異なる意見の方も居るとは思いますがご了承ください。

対象にする時期はGW明けから梅雨前くらい。場所は関東周辺で標高約1000m、周辺には雪渓あり。といった感じ。山は山菜が真っ盛り、朝は水温が低くイワナの活性も低いが昼前くらいからドライフライで良い感じの釣りが可能、という状況を想定しています。

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1.マットレス THERMAREST Z Lite Sol
2.グランドシート 撥水加工ナイロン 100mm x 200mm
3.ヴィビィサック OR HELIUM BIVY
4.シュラフ モンベル#3
5.ダウンジャケット 薄手
6.ダウンパンツ 薄手
7.ヘッドライト 単3電池1個タイプ
8.エアピロー 空気で膨らませる枕

農ポリタープ(※)の下でゴロ寝する時に必要な装備はこんなところです。
ナイロンのグランドシートは大雨の時下から水が染みてくる可能性があるかもしれませんが、シュラフの外側はヴィビィがあるのであまり気にしません。先日、日暮里の繊維問屋で仕入れた撥水加工ナイロンの端切れをグランドシートとして試しているところなのです、そこそこ軽いしアースカラーがテン場の雰囲気にも合っていると思うので問題が見つかるまで暫く使ってみるつもりです。
シュラフは一昨年同じ環境でモンベル#5で臨んだところ、朝方に耐えられない寒さで眠れなくなってしまったので#3に格上げ。
因みに私は寒がりです。

P1020373※農ポリタープとは農業用ポリシート(0.05mm)を利用したタープのことです、農業用だけあって軽くて強度がありタープの下で気兼ねなく焚火が出来るのが魅力です。


源流野営釣行のすすめ1
源流野営釣行のすすめ3

20150425源流野営釣行

今年の初渓泊釣行、同行者N氏と二人で某渓を目指す。
深夜東京を出て一路北に向かい、
高速を降り深夜のコンビニにで食糧調達をし車止めで暫しの仮眠。

一時間ほどで無理やり起床、身支度を整え日の出とともに歩きだす。
山を乗っ越し川を渡渉し杣道をひたすら歩く、
久しぶりに担ぐバックパックが重い。
途中見つけた山菜を少しだけ採って
取水堰堤を過ぎたあたりでようやく竿を出した。

しかし水温が低く無反応。
小一時間過ぎた頃に巻き返しで初めて反応があった、
その後はタルミに狙いを絞りポツポツ釣り上がる。
昼少し前になるとイワナの活性も上がり
流れから出るようになった。

バックパックを担いでの釣りは堪える、
空腹も限界になったころ
ちょっとだけ厄介な堰堤を越え、
支流に少しだけ入ったところにフラットな幕営地を見つけ
農ポリタープを速やかに設営。
アルコールストーブで湯を沸かしカップ麺とおにぎりの昼食。

ところが幕営適地かと思った場所は
風の通り道のようで
農ポリタープがバタバタとはためく、
流石の農ポリもひもで繋いだ部分がブチ切れるのではないかと心配になり
何度も場所を変えるべきか考えたが
夕方には風も止むだろうとの希望的観測で一致した楽観主義者二名は
タープをそのままにして本流筋を釣り上がることにした。

かくして本流筋はまたしても反応が薄くなり、
午後はさしたる釣果もなくぐったり疲れきって幕営地にもどる。

脆い岩が露出した地形のこの辺りは
やけに方形に剥落した石が多い。
おかげで焚火のかまどは珍しくしっかりしたものに仕上げることができた
水平器を使ったのではないかと思われるほどフラットに
パーセルトレンチが設置出来るのは珍しい。
川筋と平行に石組をしたので折からの強風が効果的に働き
着火剤が無かったが一発でたき火が燃え上がった。

刻んだハリギリをごま油で炒め鷹の爪を加えて麺つゆで煮詰めた具を
焚火缶で炊いたご飯に放り込んで混ぜ合わせ仕上げに白ゴマを振りかければ
極上のハリギリ御飯が完成。
残りのハリギリとタラの芽は薄い衣で天ぷらに。
どちらもバカウマ。

持参した塩ホルモンをあてにウイスキーと焚火をちょっと楽しんだら
歩き疲れと寝不足のおかげで急激に眠気が襲ってきて
早々に寝袋に潜り込んだ。一日目

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ここまで来れば後発に追いつかれることはないだろう、水温が低くイワナの活性もわるいので小一時間寝て時間調整。

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10時すぎれば釣れるでしょう。案の定ドライでポツポツ釣れ出した。

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型はそれほどでもないが奇麗な天然イワナ。

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風にの通り道に農ポリタープ張ってしまったようで、タープが持って行かれるくらいの強風に不安になった。しかし釣りから戻ると支柱一本が倒れるも農ポリ0.05mmはブチ切れることなく持ちこたえた。

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剥落していたまっ平らな石をテーブルにして、RSR Stoveで沸かしたコーヒー。
カップはいつものビール缶。これでなきゃ源流の雰囲気でない!のは俺だけ?

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おニューのパーセルトレンチと焚火缶小。焚火で飯炊きはお手のもの。

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ハリギリ飯。タラの芽より山菜独自のコクがあって堪らない旨さ、コシアブラ飯と同等もしくはそれ以上か。

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ハリギリとタラの芽のテンプラ。焚火でカラッと揚がって極上、これぞ春の味。
そうそうこのお皿、じつは100円ショップのフライパンの取っ手を外したもの、もちろんそのまま火にも掛けれるし皿にもなるしお気に入り。アウトドア用のフライパンて縁が直角に上がっていて何となく使い辛くないですか?

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乾いた薪も豊富、なにしろ地面がフラットで快適なテン場。
その上、かまどに適した石がごろごろ、鍋の中の水面をみれば水平具合がわかる、
こんなこと滅多にない。

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手前に無造作に放ってあるのは鍋つかみとトングの合体品、いぜんMYOG JAPANで絶賛?の嵐の品w

2015-04-26 13.42.52鹿角拾った。

20140416源流釣行

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2015年シーズンも開幕間近になって、流石に昨シーズンの釣行記録を全然アップしてないのはまずいと思いだしまして書いてます(汗

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2014年シーズン初の源流フライフィッシング。

このところ腰痛が酷く自分のペースで遡行したいので単独行です。

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残雪が多く水温も低かったですがドライでポツポツ出ました。

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7寸、8寸、9寸、いよいよ尺か?と言う時に渓が完全に雪に覆われ敢え無く敗退。朝8時半!

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ラバーソールウェーディングシューズは雪上では全くグリップせず軽アイゼンもないので仕方ない。

源流コーヒー飲んで。

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温泉入って帰ってきました。

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