20170902源流野営釣行


数年ぶりに南アルプス某所にヤマトイワナを釣りに行って来ました。
同行は釣友のKさん、彼は初めてのヤマト、初めての尺イワナとの出会いを求めての釣行です。

夜通し車を走らせ目的地に繋がる広場の東屋で仮眠、日の出と共に林道ゲートまで車を走らせ、ゲートから林道を歩き出しました。
目的地の渓は山越えで7時間ほど掛かります、南ア特有の急斜面のザレ場が続く道中は過酷の一言です、UL装備とはいえ2泊分の荷物を詰めたザックが背中に重くのし掛かります。

林道を約1時間歩き登山道(?)に取り付き直登約2時間、あまりの厳しさに写真を撮ることも忘れヒーヒー言いながら登りました。普段から登山や自転車で鍛えているKさんは先行しあっという間に姿を消しています。
私も何とか原生林が続く緩い登りの尾根に着いて一休み、写真を撮る余裕も出来ました。


巨木がそびえる原生林は何もかもが大きく育つようで、ミミズもこの通り。

キノコもこの大きさ(たぶんツキヨタケ)。

ルート屈曲点でKさんと合流し簡単な昼食を摂り別尾根に入ります。
痩せ尾根で急降下と急登の連続、脚下を確かめつつ歩を進めます。

目的の渓に続く峠に到着した時点で約6時間経過。予定通り。

ここから急傾斜の礫のザレ場を下りればテン場です。

テン場適地は苔むした樹林帯端と川向こうの砂礫にあります。
今回は天気予報から降雨の可能性が低いので、フラットな砂礫のテン場を選びました。

枯れ枝を利用し農ポリタープを張り焚木を拾い集めたら今夜のメインディッシュを捕獲しに向います。


テン場から100mも行かない内に尺を筆頭に9寸以上が複数上がりあっという間に捕獲終了。
相変わらず底抜けのポテンシャルを秘めたこの渓の実力を実感。

最近の渓飯はイワナの唐揚げがお気に入りです。

理由は作るのが簡単なのにも関わらず美味しいから。
家庭では揚げ物というと面倒に思う人が多いですが、渓では油汚れが気にならないので案外簡単です。
また、トランギアメスティンTR-210(スモール)はその形状から使う油の量が少なくて済むし、鍋縁が高からず低からず、渓で揚げ物をするのに理想的だと言えます。

そして、揚げ物といっても天ぷらでは無く唐揚げにするというのがミソ。
唐揚げ粉は天ぷら粉の様に水で溶く必要も無く、ビニール袋を使って簡単にまぶすことができます。
また、調味料が入っているのでそのままでも美味しく、天ぷらのように天つゆを用意する手間もありません。
コツとしては揚げる直前に具材(イワナの三枚おろし)に粉をまぶすこと、まぶした状態で置いておくと表面に水分が染みてべったりしてしまうからです。

今回は揚げただけではなく、Kさんがどうしても酢豚風に挑戦したいというので「イワナの甘酢あんかけ」となりました。それ用に玉ねぎとピーマンとカシューナッツ(!)を用意してきたようです。
これが激的に美味い。
酒がすすむすすむ。

(快速旅団のNSメスティンが活躍)

ご飯モノは残った玉ねぎとピーマンを投入したパエリア風。

険しい道中の疲れもあって今宵は早めに就寝、ビビィに潜り込みました。

翌朝はこれも最近の定番、ヒガシマルの雑炊の素で簡単にすませ(炊飯した鍋で雑炊すると鍋がキレイになる!)早速釣りに向います。

山のうつわ で食うと雑炊も一味違う

テン場から2時間ほど竿を出さずに渓を下り、途中の難所ではロープを出しましたが、良く見れば水量が落ちているので難所では無くなっていて簡単に渡渉することができました。


(使っているバンブーロッドはEST8600m

目的の本流の合流点に着いて竿を出し、本流を少し下って探ってから、Kさんと私は時間を決めてお互い別の支流に入り釣り上がりました。

この辺りまで来るとイワナとアマゴの混生域となり、流芯にフライを流すとアマゴが釣れるようになります。
尺アマゴを期待していたのですが残念ながら出会うことは出来ませんでした。

それでもポイントごとにしっかり渓魚が入っていて午前中に軽くツ抜け。

Kさんと合流し、用意しておいた昨晩の残りご飯とイワナ中骨の唐揚げで昼食。

さぁ、ここからが本番。
交代に竿を出しテン場まで支流を詰め上がるのです。


 

結果、もう9月だというのにドライフライ最盛期並みの釣果を見ることが出来ました。
日暮れまでの時間の制約があるので丁寧に探ることはしませんでしたが、それでも尺が3本と泣き尺が2本、それ以下サイズは面倒で数えてませんがザックリと尺モノの10倍という感じでしょうか。
Kさんも尺上を2本上げて大興奮。手が震えたって(^^)
一つの釜を交代に攻めた時は合計8匹釣れました。それほど大きなポイントでも無いのにまだまだ釣れる気配があったのですが日没が近づいているので釣るのを止めたほどです。

テン場に戻ってお互いの釣果に祝杯を上げました。
私は懸案だった源流コークハイを試してみました、源流では持ち運べる荷物の量に限りがあるのでビールを大量に持ちこむことは難しく、一般的に重宝されるのはアルコール度の高いウイスキーやスピリッツです、通常は、それを水割りで飲むのです。しかし乾杯の時には炭酸のシュワシュワ感が欲しいのも事実。
そこで思いついたのが駄菓子のコーラタブレットでコークハイを再現出来ないかということ。


源流コークハイには密閉できる広口のナルゲンボトル。400mlサイズが丁度良い感じです。

メインディッシュは再びイワナ唐揚げ。それとフェンネルと岩塩でソテーしたイワナ。

翌朝は炊いてから混ぜるピラフの素。それをお弁当にしました。
往路が7時間で帰路も同等の時間が掛かります。。。。ふぅ。

(今回使用したバックパックはRSR CZ35セット