PFLUEGER MEDALIST 1494 1/2 70年代製

フルーガー・メダリスト1494 1/2 70年代製(72年以降?)モデルです。
アルミが適度にやれて塗装も剥げていますが、ドラグの効きなど機能的には問題ありません、まだまだ現役で使えます。

外径:約82mm
幅:約45mm(スプール幅約25mm)
重量:163g
ラインキャパシティ:DT#7, WF#10(カタログ値)

フルーガー・メダリストの歴代モデルについてはこちらのサイトが詳しいです
http://www.flyanglersonline.com/features/oldflies/part287.php
http://www.flyfishohio.com/Guide_to_Pflueger_Medalist_Part_2.htm

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RSRオリジナルリール

RSRリールキット組み立て方法

必要工具
必要工具

 

 

 

 

 

 

写真左から
・プライヤー
・刃先幅3mmマイナスドライバー
・0番プラスドライバー(本体に番号表示が無い場合は一般的に軸の太さが3mmか4mmのものが0番ドライバーです)
・爪楊枝

 

部品一覧/リールキットの部品構成

BackPlate

 

1.バック・プレート

 

 

 

FrontRing

 

2.フロント・リング

 

 

 

Click

 

3.クリックとクリック・ポスト

 

 

 

C-Spring

 

4.Cスプリング

 

 

 

SpindleScrew

 

5.スピンドル・スクリュー

 

 

 

Spindle

 

6.スピンドル

 

 

 

RatchetCover

 

7.ラチェット・カバー

 

 

 

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8.写真左から、金属みがき剤、ネジゆるみ止め剤、グリス

 

 

 

 

部品一覧/フルーガー・メダリスト1492(1492 1/2)AKから取り出す部品

 

リールフット

 

リールフット

 

 

 

ピラー

 

ピラー

 

 

 

スプール

 

スプール

 

 

 

カム

 

スプールリリースカムとスプリングとネジ

 

 

 

 

フルーガー・メダリスト1492の分解
マイナスドライバーを使って分解し、必要な部品を取り出してください。その際、ピラーとフットを固定しているマイナスネジはネジ山が浅いので舐めないよう注意が必要です。

 

組み立て
1.クリックの取り付け
クリック・ポスト
クリックはクリック・ポストによってバックプレートに取りつけられます。先ず、クリック・ポストの中心にプラスネジが最奥までねじ込まれていることを確認してください、クリック・ポストの先端からネジが1mm露出しているのが正しい状態です。

 

 

ネジ止め剤の塗布
クリックの穴にクリック・ポストを通します、その状態のままクリックポストの先端から露出しているネジ部分に爪楊枝などを使って付属のネジゆるみ止め剤(商品に付属するものは透明です)を微量に塗布します。ネジゆるみ止め剤がはみ出してクリックとクリック・ポストが固着しないよう注意しつつ、クリック・ポストをバックプレートにネジ留めします。

 

クリックの取り付け

 

クリックを取りつけるネジ穴を間違えないよう注意してください。

 

 

 

2.Cスプリングの取り付け
Cスプリングの取り付け
クリックの両脇の凹み部分にCスプリングの先端を挟んだ状態で、付属の精密ネジで固定します。クリックの先端が垂直になっているのが正しい状態です。
写真はリールを左手で巻く状態です(左手巻きの場合Cスプリングのバネの幅が太い方が右側にきます)右手で巻く場合にはCスプリングを裏返して固定します。

 

3.スピンドルの取り付け

スピンドルの取り付け
スピンドルをバック・プレートの中心の穴に垂直に隙間無くはめ込みます。

 

 

 

ネジ止め剤
スピンドル・スクリューのネジ部分にネジゆるみ止め剤(商品に付属するものは透明です)を塗布してスピンドルのネジ穴にねじ込みます。

 

 

 

スピンドル・スクリュー
この際、スピンドル・スクリューをプライヤー等で回しても良いのですが、スピンドル・スクリューはニッケルシルバー製ですから、直接掴むと傷がつきますので丈夫な布や革などをプライヤーに噛まして軽く回すようにしてください。

 

 

4.リールフットとピラーの取り付け

リールフットとピラーの取り付け
フルーガー・メダリストから取り外したリールフットとピラーをネジで留めます。ネジ山が浅いので舐めないよう注意。

 

 

 

5.フロント・リングの取り付け

フロント・リングの取り付け
フロント・リングを取りつけます、こちらもネジを舐めないように注意してください。

 

 

 

6.ラチェット・カバーの取り付け

ラチェット・カバーの取り付け
ラチェット・カバーの内側にフルーガー・メダリストから取り外したカムとスプリングをはめ込み、スプールにネジ留めします。

 

 

 

スプールにネジ留め

 

 

 

 

 

7.グリスアップ
スプールの歯車とクリックの先端に付属のグリスを塗ってください。クリック・ポストとクリックの隙間にはミシンオイルなどを垂らしてください。
完成

完成です。

リールの刻印に色を入れる方法

RSRのリールにはロゴやシリアルナンバーなどの刻印(エングレービング)が入っています、これは高速に回転する刻印専用の刃物でリールの表面を掘りこんで作製されます。
このまま使用してもいずれ真鍮の変色により味わい深い表情になると思われますが、刻印部分に塗料を塗りこむことでメリハリのある外観を作り出すことができます。

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先ずはリールの表面についた油分を徹底的に落とします、工業用の洗浄剤を使うことが手っ取り早いやり方なのですが、家庭用の台所洗剤でも十分です。
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使い古しの歯ブラシなどで彫刻の溝の奥まで丁寧に洗浄してください。この工程を怠るときれいに墨入れができませんので重要なポイントです。
その後は十分に乾燥させてください。
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塗料はアクリルラッカーが耐久性があって良いようです。スプレー式のものが安価で手に入りやすいと思います。
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スプレーの蓋に塗料を適量取って小さい筆で刻印部分に塗りこみます。
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塗料が乾燥したら粒度1000番位の耐水ペーパーヤスリで塗装面を研ぎ出します。
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耐水ペーパーヤスリの粒度を2000番に上げ再度研ぎあげます、この際は縦や横など研ぐ方向を決めて磨くと表面がきれいに見えます。最後は、金属用研磨材を柔らかい布につけて磨きあげます、この場合も先ほどと同様の一方方向で磨くときれいな表面ができます。
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RSR model 921フットの交換

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RiversideRambler model 921 Reel (Pflueger Medalist 1492の交換パーツキット)を組み立て、カスタマイズしました。通常のパーツキットではMedalistの純正フットが使われているのですが、このフットはPflueger Medalistの交換パーツメーカーで有名なOne-PfootのThe “Classic” One-Pfootを装着しています。
また、バックプレートの外周にはエッチングを入れています
CARRY ONLY THE BASICS WHEN EXPLORING HEADWATERS
(生きるための最小装備を持って源流にいくこと)
これはRiversideRamblerブランドを表現するキャッチコピーです。
バックプレート下部にある10桁の数字はシリアルナンバーで、製造時のUNIX時間になります。

 

PFLUEGER MEDALIST 1494 のリペア

1930年代後期から1940年代頃のフルーガー・メダリスト1494、ノンドラグモデル、右巻き専用

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PFLUEGER MEDALIST 1494

ラインガード

ライングルーブが見受けられます

PFLUEGER MEDALIST 1494

スカルプテッド・ピラー

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時代の割にクリックやギアやスピンドルの摩耗はあまり無く、ガタつきもなくスムーズに回ります。実釣には何ら問題のない個体です。掃除した後に新たにグリスアップしました。

PFLUEGER MEDALIST 1494

ここから下は手入れする前の状態画像です
年代物のフルーガー・メダリストはリールフットが欠けているものが多いみたいです。
この個体も例にもれず、フットが2カ所欠けています。
またハンドルノブもかなり以前に交換されているようで、木製のプアーなものが付いていました。
PFLUEGER MEDALIST 1494PFLUEGER MEDALIST 1494

欠けているフットの状態

PFLUEGER MEDALIST 1494

PFLUEGER MEDALIST 1494

先ずは全てばらして詳細に不具合部分を確認します。

PFLUEGER MEDALIST 1494

スチームでパーツを洗浄

PFLUEGER MEDALIST 1494

木製のハンドルノブに交換されている、かなり細いサイズ。

PFLUEGER MEDALIST 1494

ハンドルノブを交換するために軸を鋸で切断

PFLUEGER MEDALIST 1494

軸の先端を切断しハンドルノブを外すとノブ受けには何やら固まったグリスと緑青のようなものが固着していた

PFLUEGER MEDALIST 1494

ノブ受けをきれいに掃除

PFLUEGER MEDALIST 1494

さらに凹んでいたノブ受けの形を修正

PFLUEGER MEDALIST 1494

フルーガーメダリストのノブ交換パーツは米国の交換パーツメーカーOne-Pfootでも品切れ中なので、ノブを手持ちのABS樹脂から削り出し、軸留めはニッケルシルバーから削り出してワンオフ製作しました

 

L.L. BEAN FLYREEL

 

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新作リールはこちら

 

 

 

 

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フルアルミ製のフライリールです、Made For L.L.Bean。
直径約 80.5mm
スプール径約 75.5mm
スプール幅約 20mm
重さ 174g
DT6-7番ほどのラインキャパシティーがあると思われます。右手巻きのシングルクリック仕様。アルミの経年退色や傷などはありますが、使用上の問題は見当たりませんでした。ハンドルノブの軸が若干曲がっているようですが巻きあげに気にかかるほどではなく、持ち手もスムーズに回転します。いい感じにアルミがやれていて風格がありますね。
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新作リールはこちら

試作RSR model921 Reel

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試作 RSR モデル921リール シリアルナンバー:1358848810

モデル921はPfluegerMedalist1492のスワップパーツセットです。
それは、真鍮削り出しの本体(バックプレート、フロントリング)スピンドル、スピンドルスクリュー、C型スプリング、クリックと数本のネジで構成されています。
モデル921は、PfluegerMedalist1492から取り外した部品(スプール、ピラー、リールフット)を組み込んで完成させることが出来ます。

リールフットの外注加工について

フライリールを2つばかり試作できたので、次のステップとして全てのパーツを図面に起こして、
適当な工場に金属加工の外注見積もりを取ってみました。

複雑な形状とパーツ数の多さなどもあり、高額な見積もりを予想していましたが、実際はそれを上回る価格に...(-_-;)
しかも一つのパーツは加工不可という回答がありました。

それが、リールフット。
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確かに加工方法に迷う形かもしれませんが、加工のプロに匙を投げられるとは、ショックです。

あきらめるわけにはいかないので、加工不可の理由を色々と聞いて問題点を洗い出し、私が試作機を作成した方法を説明することで、何とか見積もりをもらうことができました。

リール作家の諸先輩方を参考にしてたどり着いた、私のリールフットの切削方法を以下にメモします。

使用するワーク(被切削材)を予め縦60mm、横13mm、高さ7~10mmほどにカットし、中心とその脇に穴をあけておきます。
中心の穴は後述するジグに固定するためのもので、脇の穴2点はピラーに固定するためのものです。
材質はアルミ合金もしくは真鍮、ニッケルシルバー等お好みで。

まずは、リールフットの下面、リールシートに固定する部分のRの切削方法から。旋盤とエンドミルを使います。

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このRは一般的にはφ18なので、旋盤の主軸にφ18のエンドミルを咥えて、
リールフットの縦60mm、横13mmに切削したワークを刃物台に固定します、
この時、ワークの高さの中心とエンドミルの中心を完全に一致させます、
また、エンドミルとワークを平行にすることも怠らないでください。

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ワークの固定が済んだら、主軸を低速で回転させ、エンドミルの先端の刃にワークの左端を当てスライドさせつつ
少ずつ削ります。私の非力な卓上旋盤ですと一回の切削は0.5~1mm位が限界でした。
次に、リールフットの上面にあたるRの切削方法。
リールシートと同じ太さφ18の真鍮棒をジグとして利用します。
ジグには予めリールフットを固定するためのボルトを通す穴をあけておきます、
穴の太さはお好みで大丈夫です。ちなみに私はM5用で開けましたが、リールフットの軽量化を考えるともう少し太い穴が良かった気がしています。

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ジグにワークをボルトで固定したら、ジグを主軸に咥え横送り台を7度に傾けます。
この状態で横送り台のハンドルを回すと7度にテーパードした切削が出来ます。

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片方が切削できたらジグを主軸から外し、左右を入れ替えて切削して完了。
ちなみにジグの表裏に2つのワークを固定すると一遍に2つのリールフットを完成させることが出来るのでお得です。