RSR Stoveは炎を中央に収束させるタイプのストーブですので蓋を被せることで消火することが可能です、しかし火力が強いので蓋を被せても脇から火が漏れることがあります、その際はピンセット等で蓋を一瞬持ち上げると上手く消すことが出来ます。ストーブ本体との統一感を考え従来のスチール製からアルミ合金削り出しに変更しました。ステンレス製のツマミ部分はネジ式です。

開発中のRSR Stove 次期バージョン、試作品の燃焼試験の様子です。問題なく作動しているので一先ず安心しました。
次期バージョンは高出力だけではなく安定燃焼を考慮し内部構造を変更しています。構造の詳細についてはまだ発表できません。
これよりコスト計算、VEを経て量産体制(といってもたかが知れてますが)に入ります。
RSR Stoveを効率良くご利用いただくためには、燃料気化室の密閉が必要です。
密閉が上手く行っていないと器とインナーの隙間から微量のアルコール蒸気が吹き出し火漏れがおこります。
密閉をするためにはRSR Stoveの器の縁に耐熱グリースを薄く塗布します。上記画像にあるように指先に耐熱グリースを付けて器の縁を軽くなぞって塗ってください。この際、器の内側に耐熱グリースが入り込むと異常燃焼がおこる可能性があるのでご注意ください。
グリースの量は微量で大丈夫です。
グリースを塗ったらたインナー部品をはめ込み、密着させます。グリースがはみ出したら、ティッシュや布でふき取ってください。
※現行のRSR Stove 2nd model は密閉式になりましたので上記のグリース塗布が必要ありません
予め3つあるパーツの全ての中央のヒンジを約110°ほどに開いておきます。
赤マルに囲われた下向きのスリットを使用します。
もう一つの部品を右側に置いて、ヒンジ近くにある上向きのスリットに、前述の赤マルで囲われた部分のスリットを上から差し込みます。
右左を逆に差し込んでゴトクを組み立てた場合には、RSR Stoveを収める部分の直径が微妙に小さくなってしまい、RSR Stoveが収まりませんのでご注意ください。
関連記事:折畳み式ゴトクのヒンジの緩み対処方
アルコールストーブ自作派の巨匠JSB師のブログを読むと
エタノールというのはアルコール類の中では火力が強いらしいということがわかる。
私がいつも使っている燃料用アルコールはエンケーの製品なのだが、ボトルに書いてある組成をみると
メタノール 77.6%
エタノール 21.4%
イソプロパノール 0.3%
というものだった
メインはメタノールなのね。
そんでメタノールって何者よ?
Wikipediaで製法を調べると
石炭ないし天然ガスの部分酸化で製造した一酸化炭素 (CO) に、酸化銅-酸化亜鉛/アルミナ複合酸化物を触媒として、50-100気圧、240-260℃で水素 (H2) を反応させる。現代の工業製法はコスト面の事情により天然ガスから製造する製法が主流である。
とある。
つまり、アルコールといっても化石燃料なのだ。
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地球温暖化とか考えると再生可能エネルギーにシフトするべきだというのが世論だろう、それには基本的に賛成だ。
でも再生可能エネルギーであるバイオエタノール(植物由来)を燃やしても二酸化炭素は出ちゃうんだよね!?
ただ植物に紐付いているから「行って来いでチャラになるよ」てな理由で何か知らんけど安心してるような気になっているのではないの?
(化石燃料だって何億年だか知らんけど滅茶苦茶長いズパンで考えると植物に紐付いているんでしょ?)
喫緊の課題である温暖化抑止の対策にしてはブレーキの効き具合が緩くないかね。
ついでにバイオエタノールについてWEBで簡単に調べると、問題が多いみたいな記載が結構目につく。
生産工程で使われる化石燃料とのエネルギー収支やコスト、原料となるトウモロコシやサトウキビ生産拡大のための森林伐採や環境汚染などなど。
その他のデメリットも散見されるけど、既存エネルギーの既得権受益者によるバイアスがかかった情報もあり私の見識では残念ながら精査できない。
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エタノールは火力が強いんだったら、いっちょバイオエタノールを試してみるか
ということで購入先を調べてみたが、小口で買えるところが案外ない。
唯一 バイオエタノール暖炉専用燃料 エコロール というのがあったのでちょっと高かったけど買ってみた。
10L。。。そんなに要らんのだけどね。
燃やしてみると
炎の上の部分が赤い。
鍋裏に薄っすら煤が着いた。
これがメタノール主体の燃料用アルコールとの違い。
400ml給湯タイムはエンケーの燃料用アルコールとほぼ一緒。 うーん、何か話が違うぞ。
そもそも、このバイオエタノール暖炉専用燃料 エコロール
ボトルには成分 エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、としか記載されておらず
組成比率が載ってない。
気になったので販売会社にメールしてみた
すると、すぐ回答があった
エタノール 82%
メタノール 10%
イソプロピルアルコール 1%
精製水 7%
なるほど。
水が7%も入ってるんだ。それで出力が弱まっているのかも。
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私がバイオエタノールで最も気になっていること。
それは自家生産できるのか?ということ。
(もちろんアルコールの自家生産は、現在の日本では密造になるのでやるつもりはないけど)
調べると直ぐに答えが見つかった。
簡単に言うと どぶろく作って蒸留してフィルターにかけるだけ ということらしい。
日本は化石燃料の調達を殆ど輸入に頼っている。
これが非常に気持ち悪い。
他人に急所握られているってのは本当に落ち着かなくて嫌な感じ。
シェールガスやメタンハイドレート、日本領海に埋蔵されているエネルギーが結構あるらしいけど技術革新によって乗り越えなくてはいけない問題は途方もない。一般が利用出来るようになるのはいつの事かなのか。えらい先だよね。
それに比べて燃料用のバイオエタノールを誰でも自由に自家生産できるようにするのはとても簡単なこと。
自家生産なら輸送コストの問題もないし、競ってつくるような土壌が出来れば生産効率も上がるだろう。
原材料も食糧と競合しないモノから効率よく製造されるようになるんじゃないかな。
(今でも生ごみから作ることが可能らしい)
ということで、地球温暖化対策というゆったりした理由からだけじゃなく
バイオエタノールを推進した方が良いと思ってます。
RSR Stoveは高火力が売りのストーブですが、炊飯するためには低火力&高燃費にも対応する必要があり、間単に追加できる火力調整パーツを作りました。
テスト結果:アルコール20ml 18分燃焼
30ml以下で1合+αのご飯を炊くことができます。
Ring : 重量4.4g 大きさ/直径59mm 高さ10mm 材質/スチール
開発中のアルコールストーブ(RSRストーブ)の途中報告です。
メインパーツとなるアルミ削り出しによるインナーの形状はほぼフィックスしました。
というより、多くの変数にそれぞれ様々な値を入れてテストを繰り返しで最適値を探ってきたのですが、こればっかりは、こだわり出すと際限が無くテストが繰り返されることになってしまうので、恣意的に敷居値を設定して終息させたのです。
とは言え、いい加減に終わらせた訳ではなく納得できるパフォーマンスを得ることが出来たと思っています。
開発当初は、CHSストーブの定義に則りJET噴射までの時間短縮に重きを置いていましたが、
結局のところストーブは湯を沸かす道具なので、フィールドで早く効率的に湯を沸かすことが出来ることを重要視しました。あたりまえだけど。
条件は限定されますが給湯のベストタイムは3:02秒でした(着火から95℃達成までの時間)
水温24.3℃ 400ml Jetboilのフラックスリング付きカップ使用 燃料の各含有量(メタノール76.6% エタノール21.4% イソプロパノール0.3%)
東京都杉並区 海抜約50m
テストするにあたって結果を一番左右する変数は火口から鍋底までの距離ということも判りました。
現状は屋内試験ですので風による影響が殆どなく、かなりシビアに最適値を探ることができたのです、これにより次は専用五徳の仕上げに入ります。
また、炊飯用の火力調整リングと消火用の蓋も作ります。
そうそう、先ほど金属加工会社より連絡があり、発注していた専用容器(アルミ製)が出来上がったようなので来週からはアルミ缶を卒業します。一歩前進。