アルコールストーブの給湯性能指数

常々アルコールストーブの性能を数値化することが出来ないかと思っていました。

良く目にするのは水が○分○秒で沸騰したというような記述なのですが、これですと試験の際の条件のパラメーターが分からないので単純に比較することが出来ません。
何故なら「何mlの水を使ったのか?」とか「何℃の水を何℃まで上昇させたのか?」、「どんな鍋を使ったのか?」、「試験時の気温は?」等々、各パラメーターが異なれば簡単にタイムが変わりますので性能を公正に比較することができないからです。
かといって誰しもが全てのパラメーターを揃えて試験することは不可能ですから困ったものです。

ということで、
性能評価の基準を設けそれに対してどの程度の性能差があるかを数値化する方法を考えましたので、この度「アルコールストーブの給湯性能指数 TRB値」をここに提唱します!(おおげさw)

性能評価の基準器は、昔から形も変わらず生産され続け一番市中に出回っていると思われるトランギアTR-B25とします。
rsrpot stand2nd02

実際の値はどのようなものになるか、今回の試験を見てもらえばお分かりいただけると思います。

今回の試験の条件は以下になります
・400mlの水
・水温30℃
・着火から95℃までのタイムを測定
・気温31℃
・燃料用アルコール30ml使用
・鍋はロータスアルポット
・RSR 折畳みゴトクを使用

先ず基準器の試験結果
TRB2
トランギアTR-B25  350秒(5分50秒) これを1TRBとします。

CFM2
RSR CF Mesh Stove  469秒(7分49秒) 350÷469=0.74なので 0.74TRB
※小数点2桁以下切り捨て

RSR2
RSR Stove 2nd model  267秒(4分27秒) 350÷267=1.31なので 1.31TRB

TOA2
ついでにTOAKS Siphon Stove  322秒(5分22秒) 350÷322=1.08なので 1.08TRB

このように、手元にトランギアTR-B25があることが前提ではありますが、トランギアと計測したいアルコールストーブを同一の条件下で試験すればTRB値が導き出せるので性能をザックリと数値化することが可能となります。(まぁ目安程度とお考えください)
この考え方は以前FacebookのMYOG JAPANで発表したことがありましたが、その時は確か分子と分母を逆にしていたので性能が良い方が数字が小さくなっていました、しかしそれでは分かり辛い?かと思い今回の形式にしました。